STAP細胞に関する理研CDBの論文がネイチャー(電子版)の2015年9月24日に載っている。論文の題は「STAP cells are derived from ES cells」だ。この論文のExtended Data Figure 1に詳細な染色体のSNPs分布図が掲載されている。調査委員会の資料に全染色体のSNPs分布があったが、個別の染色体を取り出した分布図で、下は11番染色体のものである。細胞株の名前を見やすい位置に配置換えしているが、捏造ではない。

    11番染色体

    図でB6/B6の組み合わせがピンク、B6/129が緑、129/129が青である。親が129とB6であれば通常、129/B6で緑色となる。ピンク(B6/B6)や青(129/129)があるのは、①減数分裂による遺伝子の組み換えが起こった②元々、親の遺伝的背景が不均一だったなどである。ここで細胞株はそれぞれ次のような細胞であった。

    ・FLS3:STAP幹細胞で2012年2月2日樹立。
    ・CTS1:FI幹細胞で2012年5月25日樹立。
    ・FES1:大田氏作製の受精卵ES細胞で2005年12月7日凍結。
    ・FES2:大田氏作製の受精卵ES細胞で2005年12月7日凍結。
    ・ntESG1:大田氏作製の核移植ES細胞で2007年8月13日凍結。
    ・ntESG2:大田氏作製の核移植ES細胞で2005年1月20日凍結。
    ・129/GFP ES:小保方氏の冷凍庫から見つかった細胞株。これによりSTAP幹細胞FLS3が作られたとされる。作者不詳、作成日不明。

    注目すべきはFES2である。目盛20~35くらいにかけてはntESG1、ntESG2と同じパターン、それ以降がFES1、FLS3、129/GFP ESのパターンである。

    私は調査委員会が調べた大田ES細胞、FES1はすり替えられており、実際にはSTAP幹細胞FLS3だと言ってきた。そして、FES2もおそらく本物ではないと考えていた。それは、FES1とFES2は同時期に作られているはずで、FES1をすり替えると、遺伝子解析でFES2との違いが鮮明に出てしまう。それをごまかすために混ぜ合わせているのではないかと思っていたのだ。この11番染色体のFES2のSNPs分布図はそれを証明していると思われる。FES2は本来のFES2とFLS3の混ぜ合わせである。

    日経サイエンス2015年3月号のP52に次の記述がある。

    「若山氏が使っているのはSLC社の白マウス129X1で、大田氏が好んで用いたのはクレア社の茶色マウス129+Terだ。論文に書かれていたのはクレアの129+Terだったが、遠藤氏はSTAP論文のNGSデータから、FLSの親マウスは129X1だと予測した。129X1マウスにはゲノムの所々にB6の黒マウスの配列が紛れ込んでおり、そのパターンがアクロシンプロモーターのあるSTAP幹細胞やFI幹細胞とよく似ていたからだ。」

    大田氏の作ったES細胞、FES1とFES2のメスは129X1ではなく論文通りクレア社の茶色マウス129+Terだったはずである。FES1はFLS3なのでもちろん129X1となる。このFES2が129X1と解析されたのはFLS3が混ざっているために129X1と解析されているはずだ。また、混ぜ物であるとするとFES2には3番と8番の染色体の欠失がみられないのも納得できる。欠失のある部分はFES2の染色体を拾ってくるので欠失が消失するのである。


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    2015.11.19 Thu l STAP細胞事件 l コメント (0) トラックバック (0) l top

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