STAP細胞事件ではSTAP幹細胞の遺伝子調査により、マウスの系統が違っていると分かったものに次の二つがある。

    ①FLS1~8(2012年1月31日~2月2日樹立)
     CAG-GFP(ホモ)で129B6F1マウスのはずがAcr/CAG-GFP (ヘテロ)で129B6F1マウス。
    ②AC129-1,2(2012年8月13日樹立)
     若山氏は129マウスのつもりだったが129B6F1マウス。

    ES細胞の混入を偽装する場合、対応するES細胞がないマウスでSTAP細胞を作られればアウトである。①では若山氏がKnoepfler氏のインタービューでES細胞はなかったと答えている。②の129マウスのES細胞もないだろう。従って、小保方氏に渡すマウスはES細胞が存在する別のマウスにすり替える必要があった。

    ①については大田氏がES細胞を作ったときの仔マウス(市販129マウス×Acr/CAG-GFPのB6岡部マウス)②については129B6F1ES1を作ったときの仔マウス(CAG-GFPの129マウス×CAG-GFPのB6マウス)である。このためマウスの系統が違うことになった。大田氏がES細胞を作ったときのマウスが使われたのは、CAG-GFPを持つマウスであったためだ。さもないと実験したとたんマウスが違うことが分かってしまう。

    しかし、マウスのすり替えだけではES細胞の混入偽装は出来ない。調査委員会がES細胞の混入であると結論付けるほど両者の細胞が極似になるには、本来のES細胞を、出来たSTAP幹細胞で置き換える必要がある。

    それに、同じ系統のマウスを使って何度もSTAP細胞が作られているので、これにも対処しなければならない。例えばCAG-GFP(ホモ)を持つ129B6F1マウスでは、AC129-1,2(2012年8月13日樹立)とFLS-T1,T2(2013年2月22日樹立)が作られている。これら作製時期が違う二つの幹細胞には同じ染色体異常がある。おそらく後の方が先に出来たSTAP幹細胞で置き換えられているだろう。これは混入に使われるES細胞は一種類しかないので、同じにする必要があるからである。

    これらを、調査委員会の報告書にあったSTAP関連細胞でまとめると、次のようになる。

    ①マウスのすり替え
     ・FLS1~8およびAC129-1,2
    ②ES細胞の置き換え
     ・129/GFP ES(元々ES細胞はないので、これは置き換えではない)、GOF-ESおよび129B6F1ES1
    ③STAP幹細胞の置き換え
     ・CTS-1,11~13およびFLS-T1,T2

    偽装犯がこれを行えば、調査委員会の調査結果と一致するはずである。

    小保方研の保有する試料は2014年3月18日に理研で証拠保全されている。理研は否定しているようだが、その前に、CDB研究者の有志が小保方氏が勝手に保存試料を処分出来ないように実験室のカギを付け替えたという話があった。おそらく、この段階で小保方氏のフリーザーに129/GFP ESが置かれ、保有していた試料が置き換えられているだろう。

    ここで、大田氏が京大への転出と同時に引き上げたFES1がなぜ、FLS3と同じ染色体異常を持ったのだろうか。これが、ES混入偽装を考える上で最大の謎だったが、これに関する情報を木星通信氏のTwitterで見つけ、謎が解けた。Twitterには、大田氏が作製したFES1を若山研が京大から2014年6月に取り寄せていたことが書かれている。

    若山研にあったSTAP関連細胞は2014年4月に理研から山梨大学に移管されている。このため、STAP関連細胞の調査は若山研から試料を提供してもらっていることになる。このとき、FES1も同様に提供されているだろう。そうであればFES1がFLS3と同じ染色体異常を持ったとしても不思議ではない。

    偽装犯はSTAP細胞の論文を発表させ、その後、STAP細胞をES細胞で捏造したとして潰す計画だっただろう。オホホポエムではES細胞の混入があったことを匂わせている。これは前振りで、最終的には報告書P29に書かれているこの内容(※1)をリークするつもりでいたのではないだろうか。

    STAP幹細胞FLSから作製した4Nキメラを戻し交配して得た子にGFPを含まないマウスが含まれていた。このことは、STAPFLS幹細胞FLSを作成したマウスは129(CAG-GFPホモ)とB6(CAG-GFPホモ)を交配したF1であるとの、若山氏の認識と矛盾する結果だが、若山氏と小保方氏はこの矛盾について、それ以上の追求をしなかった。

    報告書P29の内容(※1)
     本来の実験で使おうとしたのはCAG-GFP(ホモ)のマウスで緑色に光るタンパク質が1対の遺伝子の両方に組み込まれているマウスである。キメラは受精卵に別の細胞を注入して作るので一つの個体に複数種の遺伝子が混在した状態で生まれてくる。ところが、4Nキメラは特殊で、注入した細胞の遺伝子だけを持った個体になる。このため、STAP細胞を注入して4Nキメラマウスを作り、元の片親と掛け合わせると(戻し交配)生まれてくるマウスは全て緑色に光ることになる。ところが、実際には光らないマウスもいたという話である。これは小保方氏に渡されたマウスがAcr/CAG-GFP(ヘテロ)なので、片方の遺伝子にしか蛍光タンパク質が組み込まれていない。このため、4Nキメラを戻し交配するとGFP遺伝子が組み込まれていないマウスも誕生するのである。これにより、実際に作製されたSTAP細胞が論文に書かれたマウスではなかったことが明らかになる。
     
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    2015.08.17 Mon l STAP細胞事件 l コメント (0) トラックバック (0) l top

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