「PC遠隔操作事件」では被告が犯人だとする直接証拠はどこにもない。犯人と思われる状況証拠があるだけである。しかし、検察が主張する被告の「単独犯」説では説明が付かないものがあり、また「単独犯」説を完全に否定する状況証拠もある。事件が被告の犯行なら否定する状況証拠はないはずである。それが複数あるというのはこの「単独犯」説が間違っているということに他ならない。状況証拠は「単独犯」という仮説の中には収束しないのである。

    単独犯説500


     かといって、佐藤弁護士が当初、主張していた単純な「冤罪」説でもその状況証拠は説明出来ない。「単独犯」でも「冤罪」でもダメで何か別のものを考える必要があった。あれだけすったもんだした事件である。AでないならBという単純な構造にはなっていないということである。

     ここで、真犯人が被告を犯人に仕立て上げようとした「冤罪」説をベースにひとつのある仮説を加えると、状況証拠はその仮説の中に収束してしまう。それは、被告は「無実」だが、「被告が真犯人の意図に気付き、自分に不利な証拠を隠蔽した」という仮説、「無実隠蔽」説である。もちろん仮説であるが、その内容をみてもらえば、いたってシンプルで複雑な論理ではないと分かって頂けると思う。

    無実隠蔽説

    ● 雲取山供述:被告が供述した雲取山の山頂での状況は同日、登った多くの登山者が投稿した内容と矛盾する。被告が頂上についたときは、既に多くの登山者が登っておりUSBを埋められる状況にはなかった。
    ● USB位置誤認:被告が雲取山の山頂にUSBを埋めたと供述した場所は実際にUSBが見つかった場所ではなかった。被告は写真上で指す位置を間違えた。犯人なら間違いようもないものである。
    ●供述の変遷:自白後の供述内容でiesysの開発場所が乙社から自宅に、神奈川新聞の購入場所が分倍河原から武蔵小杉に変遷している。犯人なら変遷するはずはない。
    ● 秘密の暴露なし:自白後も犯人からの送られてきたメッセージ以上の供述はない。新しく分かったのは江ノ島の猫をplay sportで撮ったということぐらいで犯行に結びつくものを供述していない。
    ● 証拠隠滅:犯人と疑われるものを自分で処分しているが、これは自分が犯人として逮捕されないための自己防衛。
    ● 乙社ログ履歴:乙社での事件に関係する報道サイトへの閲覧が数万件ある。犯人が被告をサイバー捜査の網に引っ掛けるために行ったもの。
    ○ 丙社ログ履歴:犯行告白メールが公になる前にその内容に書かれたサイトを閲覧している。これは真犯人が被告を犯人に仕立てるため、あらかじめ被告のPCにメールを保存し、それに気付いた被告が書かれている内容を見たからである。
    ○ アカウントログイン:犯人しかしらないメールアカウントにログインしていたが、これは捜査資料をみれる立場にいた被告がその資料からパスワードになるヒントを見つけたからである。
    ○ 首輪装着:複数犯なら被告が首輪を付けたと見せかけることが出来る。
    ○ 自作自演メール:メールを作るきっかけになったのは3月15日の公判でプログラマーとしての能力の低さが露見し笑い物になったから、世間を見返すため。河川敷から送ったメールにも秘密の暴露はない。
    ○ 自白:自作自演メールを出していたので、それでも自分はやっていないとは言えなかった。

    詳細については以下をクリック。

    ● 雲取山供述      ○ 丙社ログ履歴
    ● USB位置誤認    ○ アカウントログイン
    ● 供述の変遷      ○ 首輪装着
    ● 秘密の暴露なし   ○ 自作自演メール
    ● 証拠隠滅       ○ 自白
    ● 乙社ログ履歴 

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    2014.11.17 Mon l PC遠隔操作事件 l コメント (4) トラックバック (0) l top

    コメント

    No title
    もう一つ丙社と考えられる理由を挙げておきます。

    <検察が提出した証拠によると、私が在籍していた会社から遠隔操作事件に関するニュースに多数のアクセスがあったようです。>

    →「遠隔操作」と云うことがネット上で取り上げられだしたのは、「犯行声明メール」の直前で10月初めからです。
    10月からは丙社在籍なので、「遠隔操作事件に関するニュース」にアクセスしたのは当然弊社からということになります。
    2014.12.20 Sat l . URL l 編集
    No title
    更に補足です。

    先ほどの当方ブログ記事にwamogaさんが以下のコメントをされています。
    <閲覧履歴が数万件あったというのは、江川氏の片山祐輔氏インタビュー記事に出てきます。検索・閲覧履歴の質問に被告は
    「開示された証拠を弁護団で精査してもらったところ、その回数が明らかに多すぎるそうです。数万回アクセスしていることになっているようです。」
    と答えていて、乙社、丙社かは不明です。>

    「乙社、丙社かは不明」ということに対しては、本日最初に書いたコメントのように第17回公判の野間氏証言で考えてみると、丙社と推測されます。
    野間氏は丙社のアクセスログは沢山出していましたが、乙社分は全く無しで、乙社ではアクセスログは残っていないようです。
    2014.12.20 Sat l . URL l 編集
    補足
    補足です。
    先ほどの件は、以下記事で「rec*lde**des*」さんからのコメントとして紹介させて頂いた内容になります。

    ”[PC遠隔操作事件] 「アクセスログ数万件」他” 2014年11月17日
    http://blogs.yahoo.co.jp/kensyou_jikenbo/54596602.html
    2014.12.20 Sat l . URL l 編集
    ログ
    kensyou_jikenboです。
    >乙社ログ履歴:乙社での事件に関係する報道サイトへの閲覧が数万件ある。犯人が被告をサイバー捜査の網に引っ掛けるために行ったもの。

    →ログが大量にあるのは丙社になります(報道サイトだけでなく検索が多い)。丙社はプロキシログを取っていたためアクセス記録が残っていました。第17回公判でも野間氏は丙社プロキシログの分析を説明していました。
    乙社のアクセスログは説明がなく、有効なログは無いものと推測されます。6月28日のPHP言語関連検索も、乙社ログではなくgoogle検索履歴で野間氏は説明していました。
    2014.12.20 Sat l . URL l 編集

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