「PC遠隔操作事件」が高度に専門化されたIT関連の犯罪であったため、IT専門家の野間氏が特別弁護人に選定され、デジタルデータの解析がなされてきた。野間氏に与えられた使命は被告が犯人ではないというデジタル証拠を探し出すためであった。しかし、デジタルデータを調べた野間氏は、自白後の第9回公判後の会見で、被告が乙社のパソコンで「iesys」を開発しており、業務プログラムを開発していないという検察の主張については反証出来たが、被告が犯人ではないという証拠は見つからなかったと述べている。また、疑問が解消されないようなものはいくつかあった。検索のログでも片山さんが記憶にないといったものが片山さん以外の人に出来たのかといったことが証明できるような状況にならなかった。また、アリバイを主張するようなところでも、何か言葉を濁すところがいくつかあり、データ上はあやしい方向のものがいくつかあったと述べている。

     野間氏はネットワーク系の技術者であろうと思うが、たった一人でデジタルデータを解析するのはもともと無理な話しである。検索のログについてはおそらく、スマホでの「猫 指輪」といった検索ログを指しているのではないかと思われるが、IT技術は幅が広く、かつ奥が深い。一人の技術者では到底、説明の付かないことが出てくると思われる。

     パソコンが「iesys」に感染した場合、電源を入れると自動的に「iesys」が動き出す。このため、被告がパソコンに向かっているときは必ず「iesys」が動くことになる。「iesys」は被告の影のような存在なのだ。このため、被告は無実であるというアリバイをデジタルデータから取り出すことは、原理的には不可能である。また、「iesys」を片山氏自身が作ったものでないという証明も、そこに「iesys」が存在する以上、出来ないことになる。唯一、証明できるとすれば乙社で確認された事件報道サイトのログ履歴が遠隔操作によって裏画面で機械的に動作していたことを証明するしかないと思われたが、公判が始まった後の記者会見では不思議なことにこの話は一切、話題にならなかった。

     今まで挙げた根拠以外で片山氏が犯人と考えられる根拠は江ノ島の猫に関するものである。防犯カメラの映像等により、江ノ島の猫に付けられた首輪は被告以外には付けられないというものである。当初、被告の無罪を確信していた弁護団も、これを「乗り越えなければならい最大の壁」と言っていた。これについてはかなり詳細な検討をする必要があるので、一先ず保留し、次回からはこちら側の根拠、何故、無実と考えるのかについて書いていこうと思う。


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    2014.08.20 Wed l PC遠隔操作事件 l コメント (0) トラックバック (0) l top

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