最近、なるほどなーと感心したことがある。

    「DORAのブログ」のTs.Marker氏のコメントのことだが、そこには「STAP+TS → FI-SC+TS なんてことを考えている。寺下さんの博論は当時の若山研でのことで、STAP実験に応用されてもおかしくない。」と書かれていた。

    ES細胞による捏造説の根拠の一つに、FI細胞を解析するとES細胞とTS細胞の混ぜ物だったというのがある。TS細胞は胎児だけでなく胎盤にも寄与するので、2つの細胞を混ぜ合わせればFI幹細胞になるというものだ。

    調査委員会はそれらを「B6 Oct4-GFP」+「α(CD1の可能性が高い)」とし、一方、遠藤氏も公開データにより9割のB6マウスのES細胞と1割のCD1マウスのTS細胞が混ざったものだと解析している。

    この公開データは若山研が引っ越した後の2013年6月にCDBゲノム資源解析ユニット(GRAS)に持ち込まれたときのものである。このため、小保方氏が捏造したという根拠の一つにもなっていた。

    TS特異遺伝子


    遠藤氏の解析ではSall4およびKlf4のようなES細胞で発現する遺伝子にあるSNPはB6タイプしかないが、TS細胞で特異的に発現するElf5およびSox21遺伝子は非B6タイプの発現があり、別マウスのTS細胞のものだという。

    ここで着目しているSNPは発現遺伝子の中のSNPでB6かそうでないかを確実に識別できるSNPと思われる。B6ならB6と分かり、B6でないならB6以外と分かるSNPである。そうでなければ、そこに着目する意味がない。

    ES細胞で発現する遺伝子のSall4およびKlf4遺伝子を発現しているのはB6だけなので、発現しているのはGOFマウスのB6ホモの細胞だと思われるが、TS細胞の特異遺伝子ではB6以外のSNPがあり、それを発現する他の細胞があることになる。その混じっているのが白いCD1マウスのTS細胞だということになる。

    しかし、B6タイプでもTS細胞の特異遺伝子を発現している。B6と非B6の割合がバラバラで一定ではないのでB6×CD1のF1マウスの細胞による発現ではないだろう。二つの細胞がそれぞれ発現しているとみるのが妥当だと思われる。

    つまり、ES細胞の特異的遺伝子を発現するB6はTS細胞の遺伝子を共に発現していることになる。これは、まさに論文に書かれていたが見つからなかったOct4-GFPを持つFI幹細胞だったということになる。

    結局、遠藤氏がES細胞とTS細胞の混ぜ合わせでFI幹細胞はないとする論文が逆に、FI幹細胞の存在を示すという皮肉なことになっているのである。


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    2016.09.17 Sat l STAP細胞事件 l コメント (0) トラックバック (0) l top

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