小保方氏が公共データベースに登録していたFI幹細胞のデータをTs.Marker氏がネットにアップロードしてくれたので、それをダウンロードしてIntegrative Genomics Viewer (IGV)で遺伝子発現パターンを確認することができた。

    遺伝子の発現について、「多能性幹細胞を維持する転写ネットワーク」には次のように書かれている。

    Cdx2 は初期胚において栄養外胚葉(胎盤を形成する)に発現しており,ICM や ES 細胞では Oct3/4によってその発現が抑制されている.Oct3/4は Cdx2を物理的相互作用を介して機能抑制できることがわかっており,逆に Cdx2は Oct3/4の機能抑制を通じて ES 細胞を栄養外胚葉へと分化誘導できる。

    つまり、Oct3/4とCdx2は排他的で、Oct3/4がCdx2の発現を抑えES細胞となり、Cdx2がOct3/4を抑制すればTS細胞になるである。

    ところが、このFI幹細胞にはOct3/4とCdx2が共に発現しており、ES細胞でもTS細胞でもない、今まで知られていない新しい幹細胞の遺伝子発現パターンがみてとれる。この幹細胞を小保方氏らはFI幹細胞と呼んでいたのである。

    FI-SC_chip-seq_Pou5f1.png
    (Pou5f1というのはOct3/4のことである)

    FI-SC_chip-seq_Cdx2.png

    桂調査委員会は「STAP細胞はES細胞由来」としたが、専門用語を取っ払えば、小保方氏の台所に血の付いた包丁があり、この血液のDNAを調べると被害者のものと一致したので、この包丁が凶器といっているのである。

    誰がみてもそれはおかしいと思うだろう。凶器と傷口の形状一致を調べていない。これはSTAP幹細胞がES細胞の遺伝子発現パターンと一致するかどうかを調べることにあたるが、これを示していないのである。おそらく、調べたが、結論が変わってしまうので公に出来なかったというのが本当のところであろう。

    今回、FI幹細胞の遺伝子発現パターンが既存のES細胞やTS細胞とは違うことが明らかになったが、STAP幹細胞の遺伝子発現パターンもES細胞とは違うはずである。この違いを明らかにしておいて129/GFP ESの遺伝子発現パターンを調べれば、それがES細胞なのかSTAP幹細胞なのかが分かるだろう。

    調べれば129/GFP ESからSTAP幹細胞の遺伝子発現パターンが出てくるはずだ。そのとき初めて「STAP細胞事件」で本当の凶器が認識されることになるだろう。

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    2017.08.06 Sun l STAP細胞事件 l コメント (1) トラックバック (0) l top